| ホツマツタヱ2、ワのヒマキ(地の巻)17 |

| 【ホツマツタヱ2、ワのヒマキ(地の巻)17、神鏡八咫(かんかがみやた)の名のアヤ】 | |
| かんかかみやたのなのあや | 神鏡ヤタの名の文 |
| あめつちも うちともきよく なるときに | 天地も 内外も清く 平る時に |
| をうちにはへる とみたみも | 大内に侍る 臣・民も |
| やたのかかみお おかむとき | ヤタの鏡を 拝む時 |
| あまのこやねか つつしみて | アマノコヤネが 謹みて |
| やたとなつくる ゆえおこふ | "ヤタ" と名付くる 故を請ふ |
| ときにあまてる みことのり | 時に天地照る 御言宣 |
| やたはやたみの もとのたけ | 「ヤタは八民の 元の丈 |
| いにしえつくる まはかりは | 古(いにしえ) 作る 間計りは |
| やそよろひとの なれたけお | 八十万人の 均れ丈を |
| あつめはかりて ひとつほお | 集め計りて 一坪を |
| いまのひとまの ものさしそ | 今の一間の 物差ぞ」 |
| このまはかりお やきたわけ | 「この間計りを 八段分け |
| これにひつきの ふたたまし | これに日・月の 二尺 増し |
| よのひとからの たかはかり | 万の人柄の 高計り」 |
| たおとつたきり きとなつく たみはやたなり | 「尺を十断切り 寸と名付く」 「民は八尺なり」 |
| たかはかり ほかせはにみつ よつにわけ | 「高計り 火・風・埴・水 四つに分け |
| うつほのひとつ つきあわせ | 空の一つ 継ぎ合せ |
| あまのめくりの まかりさし | 天の回りの 環差」 |
| これてひとみお いたかんと | 「これで人身を 抱かんと |
| まろめてわたり ふたたたる | 丸めて径り 二尺垂る |
| かかみはみやの みはしらに | 鏡は宮の 御柱に |
| かみおまねくの やたかかみ | 神を招くの ヤタカカミ」 |
| いまわたりたの まるかかみ | 「いま径尺の 円鏡 |
| あててやたみの こころゐる | 当てて八民の 心入る |
| やたのかかみの なによるな | ヤタのカカミの 名に因る名」 |
| われきくいにし かみのやは | 「我 聞く往にし 神の屋は |
| むのたみめより むろやたつ | ムのタミメより ムロ屋建つ |
| たみにをしゑて やねおなす | 民に教えて 屋根を成す |
| またやのたみめ やしろなる | またヤ のタミメ 社成る |
| いまみやとのに たみおたす やつはやかたそ | いま宮殿に 民を治す 治つは館ぞ」 |
| たのおして みひかりまるの | 「タのオシテ 三光円の |
| うちにゐる たりたすくのり | 内に入る 足り助く法 |
| あめとちち うえしたかえす | 天と父 上下反す |
| らのおして つちとははのり | ラのオシテ 地と母法」 |
| をやかこお はらめはちたる | 「親が子を 孕めば乳垂る |
| ちちははは けにたらちねよ | 父・母は 実に垂乳根よ |
| たもをしも ちなきのたらよ | タもヲシも 乳無きの親よ」 |
| かんかみて たすくるたみは このことく | 「鑑みて 助くる民は 子の如く |
| やたはををやけ いにしかみ | ヤタは公(おおやけ) 往にし神 |
| つくりさつくる とほこあり | 作り授くる 経・矛あり |
| とはととのふる おしてなり | 経は調ふる オシテなり |
| ふたかみうけて をやとなり | 二神 受けて 親となり |
| たみおわかこと そたつるに | 民を我が子と 育つるに |
| あつくをしえて ひととなす | 篤く教えて 人と成す |
| をしえてもなお さからはは うちほころはせ | 教えても尚 逆らはば 討ち綻ばせ」 |
| つみとかの たたしもとほき あめとつち | 「罪・咎の 直しも遠き 天と地 |
| ととかぬことお おもふなり | 届かぬことを 思ふなり」 |
| とみらひめもす うまなくて | 「臣等 ひめもす 倦まなくて |
| をしゑおつねの わさとなせ | 教えを常の 業となせ |
| とみたみこまこ へたてなく | 臣・民子・孫 隔てなく |
| ゐつくめくまん おもひなり | 甚(いつ)く恵まん 思ひなり」 |
| をしゑぬものは とみならす | 「教えぬ者は 臣ならず |
| をしゑうけぬは たみならす | 教え受けぬは 民ならず」 |
| つねにおもえよ あまのりお | 「常に思えよ 天法を |
| ゑてみおをさめ たかやして | 得て'身を治め 耕して' |
| そろおうゑまき くさきりて | ソロを植え蒔き 草切りて |
| かりおさむみの たみはまこ | 刈り納む身の 民は孫 |
| たくみあきとも ひこやさこ | 工・商人も 曽孫・玄孫 |
| ものしるとても うくめかて | 物知るとても 蠢かで |
| とのみちひきに ゐらさらんおや | 経の導きに 入らざらんをや」(反語) |
| われみるに をさまるみよは | 「我見るに 治まる世は |
| なのきこゑ ひとのこころは およそこし | 名の聞こえ 人の心端 およそ肥し |
| あらはにつとめ うらやすむ | 表に努め 裏安む」 |
| なかにひとりは うらなくて | 「中に一人は うらなくて |
| あめしるききの はなもみも | 天領る木々の 花も実も |
| わかみのみちと しらさらめ | 我が身の道と 知らざらめ |
| おかしかくすも あめかしる | 犯し隠すも 天が知る」 |
| うつほはあまの こころはの | 「空(うつほ)は天の 心端の |
| つねにめくれと みゑなくて | 常に巡れど 見えなくて |
| みつのめくりお みることく うつほはみゆる | 水の巡りを 見る如く 空は見ゆる」 |
| うおのめと かわるひとめの うらかかみ | 「魚の目と 代わる人目の 裏鏡 |
| ひたりにもては みきにみゑ | 左に持てば 右に見え |
| ひたりえやれは みきにゆく | 左へ遣れば 右に行く |
| むかふえやれは まえによる | 向ふへ遣れば 前に寄る |
| みなひるかえる このかかみ なんのためそや | 皆翻る この鏡 何の為ぞや」 |
| まさにきけ もともとあけの | 「正に聞け 元々明の |
| みをやかみ そはのとほかみ ゑひための | 御祖(みおや)神 側のトホカミ ヱヒタメの |
| やもとのかみに まもらしむ | 八元の神に 守らしむ |
| ひとのねこえは あなみかみ | 人の根隅は 天並神 |
| みそふのかみの みめかたち | 三十二の神の 見目・形 |
| そむよろやちの ものおして | 十六万八千の モノをして |
| ひとのたましゐ よろこはす | 人の魂・魄 喜ばす」 |
| ときにもとむる うまれつき | 「時に求むる(備わる) 生れ付き |
| そむよろやちに しなかわる | 十六万八千に 品替る」 |
| あおひとくさの ことことく | 「青人種の 悉く |
| あめのみをやの たまものと まもらぬはなし | アメノミヲヤの 賜物と 守らぬは無し」 |
| ふたかみの とほこにをさむ としふれは | 「二神の 経・矛に治む 年経れば |
| にふなれときの たみあるも | 鈍・均・鋭の 民現るも |
| たとえはかすの うつわもの | 例えば数の 器物 |
| くつおすてなて にふときお | 屑を捨てなで 鈍・鋭を |
| ならしもちゐん あめのこころぞ | 均し用いん 天の心ぞ」 |
| われみるに よしわろめてつ たのしみて | 「我 見るに 善し悪ろ愛でつ 楽しみて |
| ひとのなかこも ひとふたり | 人のナカゴも(身の鏡) 人二人 |
| ややしるみちは ますかかみ | やや知る道は マス鏡」 |
| あめのむくひは ぬすめるも | 「天の報ひは 盗めるも |
| そしるもうつも みにかえる | 謗るも打つも 身に返る |
| ひとおうてとも そのときは | 人を打てども その時は |
| いたきむくひも あらされと | 痛き報ひも あらざれど |
| のちのやまふは あまかつち | 後の病ふは 天が槌」 |
| ぬすみもひとか しらされは | 「盗みも他人が 知らざれば |
| たからうるとそ おもえとも | 宝得るとぞ 思えども |
| ひとたひかくし ふたぬすみ | 一度 隠し 二盗み |
| みたひそこなひ あらためす | 三度損なひ 改めず |
| あめつちひとの みるところ | 天・地・人の 見る所」 |
| あめのみつけは ひとにつく | 「天の見付は 人に告ぐ |
| つみあらはれて ほろふとき | 罪露れて 滅ぶ時 |
| なすことなくて かなしきは | 為すこと無くて 悲しきは |
| よそはよろこふ しむのはち くやめとかえぬ | 他所は喜ぶ シムの恥 悔めど返ぬ」 |
| こおもたは しかときくへら あらたけの | 「子を持たば 確と聞くべら 荒猛の |
| まつはねしけて わたかまる | 松はねじけて わだかまる |
| ひとのわかはも わかままに | 人の若葉も 我が儘に |
| みちにもとりて わたかまる | 道に悖りて わだかまる」 |
| ひともたききに きることく | 「人も焚木(たきぎ)に 切る如く |
| おしまてしむの ゐたみかな | 惜しまで シムの(惜しまず切れば) 痛みかな」 |
| こおひたすのり くせまつお | 「子を養す法 曲松を |
| ひきうゑあらこ つちかえは | 引き植え(間引き) 新木 培えば |
| なおきとなるそ をやこころ | 直木となるぞ" 親心 |
| こまこまあつき とのをしゑ | 細々篤き 調の教え」 |
| こはをさのねそ おさなこに | 「子は長の根ぞ 幼子に |
| あらこをしゑて つちかえは | 新木 教えて 培えば |
| なおきをさとそ なるこころ | 直き長とぞ なる心」 |
| めくみおしらは こたからの | 「恵を知らば 木宝の |
| むねうつはりと なることく | 棟・梁と なる如く |
| ひとのすまゐの うえにあり | 人の住居の 上にあり」 |
| あらたけこころ こにもとめ | 「荒猛心 子に求め |
| ききすきねちけ よこしまの はたれとなるそ | 利き過ぎねぢけ 横しまの ハタレとなるぞ」 |
| ますひとら おさなのときは | 「マスヒトら 幼の時は |
| ねちけのめ はやあらためよ | ねぢけの芽 早や改めよ」 |
| すてにまえ のりおあやまる | 「既に前 法を誤る |
| ますひとの ほめすきねちけ | マスヒトの 褒め過ぎねぢけ |
| よこしまか たておもちけて | 横しまが 縦(経)を捩けて |
| とこやみの なんたやわして ややしつむ | 床闇の 斜和して やや統つむ」 |
| これもみくさの うつわのり | 「これも三種の 器法 |
| あらていかんそ ゑさらんや | あらで如何んぞ(無かったら如何にしようとも) 得ざらんや」(得られなかったろうよ) |
| かねておもえは ますかかみ | 「兼ねて思えば マス鏡 |
| あおひとくさも すくとなる | 青人草も 直ぐとなる |
| ひとにおけらは かきりなし | 人に於けらば 限り無し |
| なかくつちかふ をしゑなすへき | 長く培ふ 教えなすべき」 |
| をやこころ とけぬみほつめ こもりたら | 親心 解けぬミホツ姫 コモリ親 |
| そのこにもとむ あらたけの | 「その子に求む 荒猛の |
| こころもかなと こひけれは | 心 もがな」と 請ひければ |
| かみのみつけに あらたけは | 神の御告げに 「荒猛は |
| かせはけしくて にはかふり | 風激しくて 俄降り |
| まつふしこふと わたかまり | 松節・瘤と わだかまり |
| ちよおふるとも ましならす | 千齢を経るとも 増ならず」 |
| をやのこころも としはけし | 「親の心も 鋭し激し |
| あえしのはすて にはかかせ | 敢忍ばずて(我慢できずに) 俄風」<を吹かしてしまう> |
| おろかにくらく にふきこは | 「愚かに暗く 鈍き子は |
| そのあらかせに ふきうたれ | その荒風に 吹き打たれ |
| いたみしのへは なおからす | 痛み忍べば 直からず」 |
| むちおのかるる はやききお | 「鞭を逃るる 早利きを |
| ほめよろこへは すきねちけ | 褒め喜べば 過ぎねぢけ |
| はたれとなるそ あやまるな | ハタレとなるぞ 誤るな |
| をやつつしめよ くらきこも | 親謹めよ 暗き子も |
| こまかにをしゑ ひおつみて | 細かに教え 日を積みて |
| すこしはとふる つきおへて | 少しは通る 月を経て |
| あつくをしゑは にふさるる | 篤く教えば 鈍去るる |
| としとしまなふ あけほのの わさもはやきそ | 年々学ぶ 曙の 業も早きぞ」(習得) |
| はつよりも よからてわさお かえすとも | 「初よりも 良からで業を 換えずとも |
| ももちをしゑて おほゑすは | 百千教えて 覚えずば |
| しつむるつゑに また教ゆ | 統つむる杖に またをしゆ |
| ゑゑこはたのめ をしゑとの | ええ子は頼め 教人の |
| てもともまつの しもとつゑ | 手元も松の 苔杖 |
| おゑるままにて つちかえは | 生えるままにて 培えば |
| そとせになおる きさしおゑ | 十年に直る 萌しを得 |
| みそとせややに のひさかゑ | 三十年 弥々に 伸び栄え |
| もものつくりき みものはり ゐもはむなきそ | 百の旁木 三百の梁 五百は棟木ぞ」 |
| ひとのりも そとせほほなる みそのはり | 「人法も 十年ほぼ均る 三十の梁 |
| ゐそはむなきの いさおしも | 五十は棟木の 功も |
| あつきめくみの ゆるのりお | 篤き恵みの 緩法を |
| かならすうむな はやるなよ | 必ず倦むな 早るなよ」 |
| はやきはたれに おもむかて | 「早きハタレに 赴かで |
| やたのかかみの あやきけは | ヤタのカガミの 綾聞けば |
| よこかおさるそ わかこころ | 汚曲を避るぞ 我が心 |
| いれてゐやすく あめかまもるそ | 入れて気安く 天が守るぞ」 |
| たちからを すすみもふさく | タチカラヲ 進み申さく |
| ぬすひとの みつめにしるる つちいかん | 「盗人の 三つ目に知るる 槌如何ん」 |
| かみはやわして みことのり | 神は和して 御言宣 |
| しはしこころお しつめまて | 「しばし心を 鎮め待て |
| われひとふりお つねみるに | 我人振りを 常見るに |
| ふつくことなる くにかみの | 悉く異る 国神の |
| いきふくかせお うけうまれ | 勢吹く風を 受け生まれ |
| いきすとなれは ならはしの | 活きすとなれば 慣わしの |
| ことはもくにお へたつれは | 言葉も国を 隔つれば |
| かはれとよその おさなこも | 代われど他所の 幼子も |
| なしめはそこの ふりとなる | 馴染めばそこの 振りとなる」 |
| うつほにすめと そらとはす | 「空に住めど 空飛ばず |
| はにふみおれは こたえしる | 埴踏み居れば 応え領る |
| かせはにかみの まもるゆえ | 風・埴神の 守る故 |
| みるきくたひに よしあしも | 見る聞く度に 善し悪しも |
| ひめもすあめに つけあれは | ひめもす天に 告げあれば |
| かくしぬすむも みにそふる | 隠し盗むも 身に添ふる |
| かせよりあめに つくるなり | 風より天に 告ぐるなり」 |
| ふたのぬすみは せくくまり | 「二の盗みは 跼り |
| ぬきあしなすも つちのかみ | 抜き足なすも 土の神 |
| めくみによりて またつけす | 恵みによりて まだ告げず」 |
| みたひそこなふ おのかむね | 「三度 損ふ 己が胸 |
| さわきあるより ことふるえ | 騒ぎあるより 言震え |
| みめにあらはれ そのぬしは | 見目に表れ その主は |
| かれにとひつめ ここさとし | 故に問ひ詰め ここ諭し |
| またうらとえは ついかたる | また裏問えば つい語る」 |
| よそのうたえも あつかれと | 「余所の訴えも (天地は第三者から告発も) 預かれど |
| みつしるつけの ふたたひも | 三つ知る告げの (風・埴神・人の告げ) 二度も |
| あめのみたねと きみのつけ | 天の御種と(陽陰上祖の末だからと) 君の告げ |
| まちゆるせとも しなにより | 待ち許せども 品により |
| あめよりきみに つけあるそ | 天より君に 告げあるぞ |
| まさにはつへし あめつちか | 正に恥づべし 天地が |
| わるさなせそと さかしこそすれ | 悪さ なせそと 逆為こそすれ」 |
| はたれかみ はるなすすみて ををんつけ | ハタレ頭 ハルナ進みて 大御告げ |
| そらかみのれと すめらかみ | 「空神宣れど 皇守 |
| つけなておらは おやおやや | 告げなで居らば 親々や |
| あらこききてん おささすり | 新子利きてん(利口になるに違いない) 長擦り(長を軽んじ) |
| あらさねたける これうんつ | 新実猛る (新子は増長する) これ倦んつ(これは長を倦ます) |
| あなとるすりら ねしけます | 侮るスリ等 ねじけ増す |
| さそあしなんと はにしらん | 『さそ足何ど(擦り足からどうやって) 埴知らん』 (埴神が知ろうかと) |
| いやすりたける これふんた | 弥スリ猛る(いよいよ曲者等は増長する) これ踏んだ (これを踏まえて) |
| しゐはふすりも おたけんは | 下這ふスリも(下っ端) お猛んば (虚勢を張るだろうから) |
| つらもかたるも わけらんや | 面も語るも(容疑者の外見と言葉から) 分けらんや (白黒を判別できようか) |
| すへかみそらに しらせぬは | 皇守空に 知らせぬば |
| あらこすりなる これみうん | 新子スリなる これ熟うん (これらが成長した) |
| さそらききてん おのかへら | サソ等 利きてん (賢くなるだろうと) 己が侍等 |
| なんますこちに わさつけて | 七十万九千に 技付けて |
| そらつかまんと みちひねり | 空 (天下)掴まんと 道捻り |
| むたひたたかひ なしたれと | 六度戦ひ 為したれど |
| まさくることは いかならん | 拙さくることは 如何ならん」(何故なんでしょう) |
| そのときかみは にこゑみて | その時神は にこ笑みて |
| またはなとるな たたこころ | 「またハナトルナ ただ心 |
| しつめてきけよ おのかとき | 静めて聞けよ 己が鋭 |
| さかりあさむく むくひあり ゆえおきかせん | 逆り欺く 報ひあり 故を聞かせん」 |
| われみるに ひとのみやひは なさけゑた | 「我見るに 人のミヤビは 情け枝 |
| あめよりさつく たまとしゐ | 天より授く 魂と魄 |
| むすふゐのちの たまなかこ うむちはきもそ | 結ぶ命の 魂中心 ウムチは肝ぞ」 |
| しゐのねは むらとこころは | 「魄の根は ムラト (腎臓) ・心埴(心臓) |
| ふくしゆふ よくらよこしや | フクシ(肺)・ユフ(肝臓) ヨクラ (膵臓?)・ヨコシ (脾臓)や」 |
| ねのむくら わたるみやひか ものおしる | 「根の六臓 渡るミヤビが ものを知る |
| なさけなかこに かよえると | 情けナカゴ(魂中心)に 通えると |
| たとえはくせと まいなひて | 例えば 曲人 (贈賄商人) 賄ひて |
| さかゐまさんお とみもほし | 栄い増さんを 臣も欲し(収賄役人)」 |
| とりひきまして よろこへは | 「取引増して 喜べば |
| へりにくむたみ またつよく | 減り憎む民 (取引減少を憎む別の商人が) また強く |
| ねかえはいかる とものおみ | 願えば怒る 朋の臣 |
| せまるおゑらみ わけかえす | 迫るを選み(収賄した臣を脅迫して) 分け返す (分け前を回らす)」 |
| めくみよろこふ まけにくむ | 「恵み喜ぶ 負け憎む(脅迫された臣)」 |
| きみめすおそれ たたされて かるるかなしさ | 「君召す畏れ 直されて 枯るる哀しさ」 |
| もろこえと きみのいかりに またゆりす | 「諸請えど 君の怒りに まだ許りず |
| かなしきのちの いさおしと | 悲しき "後の 功" と |
| もろかもらえは ゆるさるる | 諸が守らえば(その臣を預かれば) 許さるる」 |
| おそれはまとひ あらためて まめなることし | 「畏れば 惑ひ 改めて 忠なる如し」 |
| まとえるも みやひなかこに つけおけは | 「惑えるも ミヤビナカゴに 告げ置けば |
| ひとうつときは いたみしる | 人打つ時は 痛み知る」 |
| そしれはうらみ うつわもの ぬすまはおしむ | 「謗れば恨み」(人を謗ればその恨みを知り) 器物 盗まば惜しむ」 (盗まれる悔しさを知る) |
| そこなはは しむのいたみも しるなかこ | 「損なわば (病めば) シムの痛みも(親族の心痛) 知るナカゴ」 |
| こころはあしき わさなせは | 「心端悪しき 業なせば |
| みやひなかこに つくあわれ | ミヤビナカゴに 告ぐ哀れ」 |
| ひとかひとうつ ころすおも | 「人が人打つ 殺すをも |
| みれはのそかん おもひあり | 見れば除かん 思ひあり |
| ころふもおこす あわれゑた | 転ぶも起す 哀れ枝」 |
| ましてわかみは みやひより | 「まして我が身は ミヤビより |
| むねにとほれは あやしなく | 胸に通れば 怪し無く |
| みおをさむれと こころはは | 身を治むれど 心端は |
| おこりおきけは ほしにしむ | 奢りを聞けば 欲しに染む」 |
| あちもいろめも よこしまに | 「味も色目も 横しまに |
| しゐにあやかり みおからす | 魄に肖り 身を枯らす」 |
| ほしもそそけは あちなおり いせのみちなる | 「欲しも濯げば 味直り 妹背の道成る」 |
| いさむとも ぬすむこころは みやひより | 「勇むとも 盗む心端 ミヤビより |
| ゐくらにつけて やすからす | 五臓に告げて 安からず |
| みめにことはに せくくまり | 見目に言葉に 跼り |
| ぬきあしこたふ はにこころ | 抜き足応ふ 埴心(埴神は人の心を) |
| よろますしれと みやひから | 万・十万知れど ミヤビから」(結局それは人の ミヤビから得る) |
| ときすきてなる はたれとも | 「鋭 過ぎて成る ハタレ共 |
| それこころみに わさおなせ | それ試みに 悪さを為せ |
| われはやのそく みやひあり | 我早や除く ミヤビあり」 |
| これまつかやの にへなるそ | 「これ 松・榧の 膠なるぞ |
| みやひなけれは みもかるる | ミヤビなければ 身も枯るる |
| かれていろほし なんのためそや | 枯れて色・欲 何の為ぞや」 |
| つつしみて あまのこやねか もともりお | 謹みて アマノコヤネが 元守を |
| こへはまたとよ みことのり | 請えばまた豊 御言宣 |
| ひとはあめつち かたとれり | 「人は天地 形取れり |
| そらはたかまの はらのうち | 空はタカマの ハラの内 |
| めはなにしるも ひつきほし | 目鼻に散るも 日・月・星」 |
| ゐわたむくらも くにのみち | 「五腑六臓も 国の道 |
| なかこはきみそ きもはとみ | 中臓は君ぞ 肝は臣 |
| よこしはたみよ ふくしかき | 脾は民よ 肺垣 |
| むらとはならす わたそえて | 腎は平らす 腑副手」 |
| みやひめつけの わるさつけ | 「ミヤビ目付の 悪さ告げ |
| ふくしかまえの あつさむも | 肺構えの(肺は垣として働き) 暑寒も (暑寒に対しては) |
| ころもかゆれと ほしにしむ | 衣替ゆれど 欲しに染む |
| ときはかまわす あまきには | 時は構わず (時節に関わりなく) 甘きには |
| よこしむさほる こころさし | 脾貪る(脾=民は無性に欲しがる) こころざし」 |
| むらとのいきお めくらすも | 「腎の息を 巡らすも |
| いろにおほれて らみからす これみのかかみ | 色に溺れて 霊実枯らす これ身の鏡」 |
| くもりさひ うはわるなかこ みかかんと | 「曇り錆び 奪わるナカゴ 磨かんと |
| やたのかかみに むかわせて | ヤタの鏡に 向かわせて |
| みかくうつわは もとのもり | 磨く器は 元の守」 |
| なかこのかたち かかみそよ | 「ナカゴの形 鏡ぞよ |
| ひとみぬとても ぬすむなよ | 人見ぬとても 盗むなよ |
| およそのひとは しらねとも みなあらはるる | およその人は 知らねども 穢現るる |
| あめはいにしる はにこたふ | 「天は気に知る 埴応ふ |
| ひとはつけしる このみつに | 人は告げ知る この三つに |
| つけあらはれて ををやけの | 告げ露れて 公の |
| つみまぬかるる ところなし | 罪免かるる 所なし」 |
| つねにおそれよ ひのめくり | 「常に畏れよ 日の回り |
| ひるはひとかも あきらかて | 昼は人光も 明らかで |
| よはかとにこる むしはみも | 夜は暗と濁る(交じる) 蝕みも |
| あめのこころに みるはかみ ひとのみにしる | 天の心に 見るは神 人の身に統る」(統合する) |
| はにとしはかみ このあちお | 埴と地上守 この味を |
| このみつお あわすかかみの | 「この三つを 合わす鏡の |
| やはやしろ たはたみおたす | "ヤ" は社 "タ" は民を治す」 |
| そのきみの よろのみはたの | 「その君の 万の御機の |
| まつりこと をさむやすみの | 政事 治む八隅の |
| たみはやた やたみあまねく てらさんと | 民は八尺 八民普く 照らさんと |
| やたのかかみと なつくなり | ヤタの鏡と 名付くなり」 |
| なおみさのりの あちはひお | 尚 みさ法の 味わひを |
| ふかくまなひて ここにしるへし | 深く学びて ここに知るべし」 |
| ときにゑむ はるなむはたれ | 時に笑む ハルナ 六ハタレ |
| さきのつみ ゆりてもとけぬ おのかむね | 先の罪 許りても解けぬ 己が胸 |
| いまややわるる こりたまの | 今 やや割るる 濁り魂の |
| をとろそそきて のちのをお | 汚泥 濯ぎて 後の央を |
| おくあらたけに よるひとも | 置く荒猛に 寄る人も |
| をとろそそかん ちかひなす またたちからを | 汚泥 濯がん 誓いなす |
| またたちからを たにおてて | またタチカラヲ 谷を出て |
| たまゆらきけは みつしれり | たまゆら聞けば 密知れり |
| たとひいそらも たついぬも | 例ひイソラも 竜・狗も |
| ひしくここちて はんへりき | 拉ぐ心地で 侍べりき」 |
| こもりたうたお かんかえて | コモリ 治歌を 考えて |
| ふくしのやまひ たしやすし | 『肺の病 治し易し |
| なさけとあちの すきやむも | 情と味の 過ぎ病むも |
| ねにいらぬまよ はやいやせ | 根に入らぬ間よ 早や癒せ |
| ひとわさもこれ いろほしも | 人業もこれ 色・欲も |
| みちもてなせは あやまたす | 道もて為せば 誤たず |
| よこよらはやむ ほしきおも ゐゑわさなせよ | 横 寄らば病む 欲しきをも 斎業 なせよ |
| とほしくと ぬすまはかるる | 乏しくと(とも) 盗まば枯るる』 |
| とみつねに ひとのいきすお かんかえは | 「臣常に 人の息為を 考えば |
| たますはふくし いろむらと | 騙すは肺 色腎 |
| ぬすめはきもゑ そこなえは | 盗めば肝へ 損なえば |
| おとろくなかこ みめにしる | 驚くナカゴ 見目に知る |
| ことはいきすの みつしれは | 言葉・息為の 密 知れば |
| つたえみちひき そろこやし | 伝え導き ソロ肥やし |
| たみにきはさん ちかひのみ | 民賑わさん 誓ひのみ」 |
| ときにあまてる みことのり | 時に天地照る 御言宣 |
| むへなりなんち よもめくり | 「むべなり 汝 四方巡り |
| つちかふみちに かてふやし | 培ふ道に 糧増やし |
| いとまあらせて くにめくり | 暇在らせで 地巡り |
| よのあしはらも みつほなる | 万の葦原も 瑞穂なる」 |
| かみのみうたに つちかふは | 神の御歌に 『培ふば |
| みのあしはらも みつほなる | 水の葦原も 瑞穂 成る |
| たみとなせとみ とみとなれたみ | 民と成せ臣 臣と成れ 民』 |
| もろひとに あまのこやねの もふさくは | 諸人に アマノコヤネの 申さくは |
| みうたのあちは すえすえの | 「御歌の味は 末々の |
| たみもみちひき すなおなる | 民も導き 素直なる |
| わさもをしゑて つちかえは | 業も教えて 培えば |
| ゐゑもさかえて そろふゆる | 家も栄えて 繁殖ゆる |
| みつほとなせる かみうたそ | 瑞穂と成せる 神歌ぞ |
| かくのをしゑに みちひきて | かくの教えに 導きて |
| たみもゐやすく にきはせて | 民も気安く 賑わせて |
| そのくにたもつ ものあらは | その地 保つ 者あらば |
| すえたみとても うえのとみ | 末民とても 上の臣 |
| かならすをして たまふなる みうたなりけり | 必ずヲシテ 賜ふなる 御歌なりけり」 |
| かけまくも いとおそれみの おんうたと | 「かけまくも いと畏れみの 御歌」と |
| みちとみひこも もろこえに | 三千臣彦も 諸声に |
| やもよろたみは ももちこえ | 八百万民は 百千声 |
| あなありかたや あなにゑや | 「あな有難や あなにえや |
| あなうれしやと をかみさる | あな嬉しや」と 拝み去る |
| やたのかかみの みなのあや | ヤタの鏡の 御名の綾 |
| いとめくみなり あなかしこかな | いと恵みなり あな畏かな |
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