中内功の悲劇、ダイエー苦境の真因考


更新日/2019(平成31→5.1栄和元年).8.22日



目次
れんだいこの中内功論
中内功の履歴(プロフィール)
中内功の思想遍歴
中内功言行録
中内功の反戦企業論、国際通商論
ダイエー企業史
中内功の悲劇、ダイエー苦境の真因考
中内功の退職金取り上げ考
インターネットサイト
参考文献
情報ストック




(私論.私見)



【中内功言行録】

 中内氏はこう語る。

 「馬鹿と天才とは、この世に存在することはまれである。全てが我々凡人の世界である。その中で半歩前に踏み出すことのできる勇気を持つ事が大切である 」
 「僕が矛盾していると言うが、矛盾の無い人間なんかいるのか。矛盾が有るから発展するんだよ」。
 「既成の権威を否定したパイオニアの信長がいなかったら、豊臣秀吉や徳川家康も出る幕はなかっただろう」。
 「この国は窮屈だな」。
 「中内は牙を抜かれたという人も居るが、流通業が産業として認められたということだ」。
 「ネアカ のびのび へこたれず」。

 



【中内功の退職金取り上げ考】
 2002.1.17日、ダイエーは、「中内一族一掃。けじめが必要」の観点を打ち出し始める。この日、創業者の中内功前会長(79)をグループ企業のすべての役職から退任させるとともに、支払いを見合わせている約20億円の退職慰労金を支払わない方針を固め、主力銀行などに通知した。再建計画で巨額の金融支援を求めることに対する経営責任を明確にするとともに、中内氏の影響力を払しょくして新生ダイエーをアピールする。さらに中内氏が保有する私財の供出を求めることも今後、検討される見通しとのこと。今回の経営再建策をめぐって4000億円を超える巨額の金融支援を行う主力行などからは中内氏の経営責任を問う声が強く、ダイエーは中内氏の意思にかかわらず、退職慰労金を支払わないことを決めた。

 また、中内氏は依然として「福岡ダイエーホークス」の取締役会長やグループ企業の外食チェーン「フォルクス」などの最高顧問に就いていることから、こうした役職からもすべて退任させる。


 しかし、中内追放後のダイエーのこの措置は非常きわまり、常識外の暴挙ではなかろうか。こったらことが許されるなら、民営官営を問わず赤字経営会社の役職は以降一切この方法を踏襲すべきであろう。ならば、れんだいこは何も云わない。中内にだけの非常な措置は有り得てならない。ましてや中内ほどの功労者においてをや。

 2004.8.31日 れんだいこ拝



ダイエー創業者の中内社長が退任、後任に鳥羽副社長[再生へのしかかる「売れない」二重苦]、 ダイエー激震、中内潤副社長降格の真相 


【中内功の反戦企業論】

 第19回ダイエー中内会長の“資本主義と戦争 ”観

 番組のなかで、対談相手の経済評論家内橋克人氏が「消費はもう回復しない。その消費を伸ばすのに各方面でいろいろ浪費を煽っているが…」と尋ねたのに対して、中内会長は「浪費のいちばん大きいのは戦争でしょう。」と答えたあと、次のように話した。

「(私が)生まれた1922年はいわゆる大正末期で、『昭和大不況』の始まるころ小学校に通っていた。家は薬屋をやっていたが、その薬屋はきょう潰れるかあす潰れるかという状況だった。米を入れたブリキ缶は空になって底が見え、学校から帰るとよく母の遣いで30銭を持って米を買いに行った。そのころ、『昭和大恐慌』を切りぬけるため、『満州事変』を起こしたわけですね。それからずっと戦争を起こして戦争のインフレで日本経済がもってきたわけです。今度は戦争をしないで資本主義がどうなるのか,資本主義は戦争という大きな動きがないと成り立たないのか、21世紀は人類の知恵で戦争がなくても経済が維持できるのか、いまいちばんやり甲斐があるのではないか。…新しい発見をしていままでのダイエーのやり方を全部否定し直して新しいダイエーを作っていく。」

 朝鮮戦争のころ出版された堀江忠男著『戦争と恐慌』(中央公論社1951)を読んでいたら、「われわれは消費を鼓舞する建設的な政策を欠いているため、平和と失業か、さもなければ完全雇用と戦争かの選択を強いられる。…戦争はものを極めて大規模に消費する唯一の結構な方法なのだから。」という米国の経済学者ケネス・ボウルディングの言葉に出会った。たしかに、世界大恐慌のとき1280万人に達していた米国の失業者は、1944年(第2次世界大戦末期)には67万人にまで激減した。50年近く前の本だが、まったく色あせていない。米ギャラップ社の世論調査によると、米国民にとって20世紀に起きた重要な出来事のトップは「第2次世界大戦」で、「広島への原爆投下」は「女性の参政権獲得」と並んで2位だった。戦争によって恐慌から立ち直った歴史が心に刻まれているのだろう。1999年の終わりに「戦争の世紀よさようなら」と言いたい。(「くらしのレポート」No165号掲載分に加筆)



【中内功の国際通商論】
国際協調、新時代に突入

ダイエー代表取締役会長兼社長 中内功 氏
天皇はじめ皇室の方々が世界の人々と交流を深めていかれる諸活動は本当にありがたいこと、とダイエー代表取締役会長兼社長 中内功氏(本社で)
 21世紀を目前に控え、世界の中の日本、アジアの中の日本として広い視点でとらえた上で、立場にふさわしい責務と役割を果たしていかねばなりません。世界の国々及び民族同士が互いに敬意を表しながら、相互理解を深め、平和と安全な社会を築いていくことが大切であり、開発途上国に対しては民生の安定をはかるためにも産業を興し活性化していく国際協力を政府、企業が効果的に行っていくことが一層重要でしょう。こうした広がりと深まりが国際化であり、英語を話して外国に行くことだけが国際化の本質ではありません。日本人の中にはこの点で、まだ理解が不足している面があるのではないかと思います。外交については政府が過去・現在の国際環境をふまえ、発言すべきは、はっきりと、謝罪すべき時は整然と正々堂々たるものが必要であると考えます。過去の戦争に参加した世代としては、血で血を洗う体験を経た中で、やはりアジアの人々に対し理解を求めていくと同時に次の世代の人達が新しい理念の下、教育やビジョンを国際協調をふまえ構築していってもらいたい。

●天皇、皇室と国民

 良好な国際関係の下、日本国の象徴である天皇はじめ皇室の方々が、それぞれの得意な分野においてアジアの人々はじめ世界の人々と交流を深めていかれる諸活動は本当にありがたいことであり、感謝の気持ちと共に国民の象徴たる天皇を大切にしていくことが必要だと思っています。

●活性化する社会構造

 わが国は貿易立国としての方向は変わらないにしても、成熟社会に突入している今日、産業構造、社会システムの転換期を迎えています。そうした中で政治あるいは自らが構成員である企業や社会に対し、いわゆるノンポリ、無関心層が大幅に増加しているわけで、若い世代を含め価値観の多様化と言われていますが、活かし高める活性化した社会創造に向け、いかなる動機付けをしていくか、大きな課題と言えるでしょう。金融秩序が厳しく問われる住専処理問題については、再びこうした混乱が起きないためにも、貸した側、借りた側、監督機関、それぞれの責任を明確化した上で早期の処理が求められています。ボーダレス・エコノミーがますます深まる現在、確固とした価値観と理念を確立し、共存共栄を目指し進んでいくことが内なる国際化に通じると考えます。

(1996年5月25日号)



ダイエーのトップ人事を読む

■URL
・鳥羽VS中内で社内抗争激化〜波紋広がるダイエーのインサイダー疑惑
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/10/04/doc606.htm


ダイエーの経営分析

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~w_zemi/sot/sot7ariga.pdf