| 【ホツマツタヱ3、ヤのヒマキ(人の巻)33、ミマキの御世任那の文】 |
| みかど崇神(すじん)の御世(みよ)―伝染病を退治し、初めて平和国家を樹立する |
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| みまきのみよみまなのあや ミマキの御世 任那の文 |
| みつかきの とほなのそなか 瑞籬の 十年 九月の十七日 |
| こしのをし おおひこかえり 越の治人 オオヒコ 帰り |
| もふさくは ゆくやましろの 申さくは 「行く山城の |
| ならさかに おとめかうたに 奈良坂に 少女が歌に |
| みよみまき いりひこあわや 『みよ ミマキ イリヒコ あわや |
| おのかそゑ ぬすみしせんと 己が副 盗み 殺せんと
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| しりつとお いゆきたかひぬ 後つ門を い行き違ひぬ |
| まえつとよ いゆきたかひて 前つ門よ い行き違ひて |
| うかかわく しらしとみまき 窺わく 知らじとミマキ
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いりひこあわや イリヒコ あわや』
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| しるしかと きみこれはかる 徴かと 君 これ 諮る |
| ももそひめ うまれさとくて モモソ姫 生れ 聡くて |
| これおしる きみにもふさく これを知る 君に申さく |
| これしるし たけはにやすの 「これ 徴 タケハニヤスの |
| そむくなり われきくつまの 背くなり 我 聞く 妻の |
| あたひめか かくやまはにお アタ姫が 香久山埴を |
| ひれにいれ いのりてくにの 領巾に入れ 祈りて地の |
| ものさねと これにことあり 物実と これに如あり(これに相違なし) |
| はやはかれ もろはかるうち 早や謀れ」 諸 謀る内
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| はやすてに たけはにやすと 早や既に タケハニヤスと
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| あたひめと いくさおこして アタ姫と 軍 起して |
| やましろと つまはおおさか 山城と 妻は大坂 |
| みちわけて ともにおそふお 道 分けて 共に襲ふを
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| みことのり いさせりひこお 御言宣 「イサセリヒコを |
| おおさかえ むかひあたひめ 大坂へ」 向かひ アタ姫
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| うちやふり ついにころしつ 討ち破り 遂に殺しつ
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| おおひこと ひこくにふくと オオヒコと (ハニヤスの異母兄弟) ヒコクニフクと (チチハヤの孫) |
| むかわしむ ひこくにふくは 向わしむ ヒコクニフクは
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| やましろの わにたけすきに 山城の ワニタケスキに |
| いんへすえ つはものひきて 斎瓮 据え 兵 率きて |
| いくさたて きかやふみむけ 軍 立て 木茅 踏み平け
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| てかしわの いくさまつかつ 手柏の 戦 まず勝つ |
| ならさかそ またおおひこは 奈良坂ぞ またオオヒコは |
| しもみちに わからあくらと 下道に ワカラアクラと
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| あひいとむ はにやすひこは 合ひ挑む ハニヤスヒコは
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| かわきたに ひこくにふくお 川北に ヒコクニフクを |
| みていわく なんちなにゆえ 見て曰く 「汝 何故 |
| こはむそや くにふくいわく 拒むぞや」 クニフク 曰く |
| これなんち あめにさかふお 「これ 汝 天に逆ふを |
| うたしむと さきあらそいて 討たしむ」と 先争いて |
| はにやすか いるやあたらす ハニヤスが 射る矢 当らず |
| くにふくか いるやはあたる クニフクが 射る矢は当る |
| はにやすか むねうちころす ハニヤスが 胸 撃ち殺す
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| そのいくさ やふれにくるお その軍 破れ逃るを
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| おひうては わきみわきみと 追ひ討てば 「我君 我君」と
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| なかれさる いくさおさめて 流れ去る 軍 収めて |
| みなかえる めつきはつひに 皆 帰る 十月初日に
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| みことのり うちはむけれと 御言宣 「内は平けれど
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| とつあるる よみちのいくさ 外方 粗るる 四道の軍 |
| たつへしと すえふかにたつ 発つべし」と 二十二日に発つ
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よものをしゑと 四方の教え人
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| ももそひめ おおものぬしの モモソ姫 オオモノヌシの |
| つまとなる よにはきたりて 妻となる 「夜には来りて |
| ひるみえす あけなはきみの 昼 見えず 明けなば君の |
| みすかたお みんととむれは 御姿を 見ん」と留むれば |
| かみのつけ こといちしるし 神の告げ 「言 著し |
| われあした くしけにいらん 我 朝方 櫛笥に入らん |
| わかすかた なおとろきそと 我が姿 な驚きそ」と |
| ももそひめ こころあやしく モモソ姫 心 怪しく
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| あくるあさ くしけおみれは 明くる朝 櫛笥を見れば |
| こへひあり ひめおとろきて 小蛇あり 姫 驚きて |
| さけひなく おほかみはちて 叫び泣く 大神 恥ぢて |
| ひととなり なんちしのひす 人と成り 「汝 忍びず |
| わかはちと おほそらふんて 我が恥」と 大空 踏んで |
| みもろやま ひめあほきはち 御諸山 姫 仰ぎ 恥ぢ |
| つきおるに はしにみほとお つきおるに 箸に陰没を |
| つきまかる おいちにうつむ 突き罷る 大市に埋む |
| はしつかや ひるはひとてに 箸塚や 昼は人手に |
| よはかみの おおさかやまの 夜は神の 大坂山の |
| いしはこひ もろあひつきて 石 運び 諸 合ひ継ぎて |
| たこしかて はかなるのうた 手輿 担て 墓 成るの歌 |
| おほさかも つきのかおそえ 『大坂も 月の光を 添え(人足の頭数を加え、夜間も) |
| いしむらお たこしにこさは 石群を 手輿に越さば(担架で運べば) |
| こしかてんかも 越し勝てんかも』 (運び尽くせるかも) |
| そひうつき そむかよみちの 十一年四月 十六日 四道の |
| えひすむけ きみにつくれは エビス (蝦夷)平け 君に告ぐれば |
| くにやすく あきたたねこに 地 安ぐ 秋 タタネコに
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| おれかれの をとくまつりお 折れ枯れの 緒 解く祭を |
| はしつかに なせはかかやく 箸塚に なせば輝く
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のりのいち 祝の市
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| そふやよいそひ 十二年三月十一日 |
| みことのり あまつひつきお 御言宣 「天地つ日月を |
| われつきて あめのおふひも 我 継ぎて 陽陰の和ふ日も |
| やすからす めをあやまりて 安からず 陰陽 誤りて(乱れて) |
| ついてせす ゑやみおこりて ついて(対処) せず 穢病 起りて |
| たみをえす つみはらわんと 民 汚穢す 罪 祓わんと |
| あらためて かみおうやまひ 改めて 神を敬ひ |
| をしえたれ やをのあらひと 教え 垂れ 八方の粗人 |
| いまなれて もろたのしめは 今 平れて 諸 楽しめば |
| かんかえて おさといとけの 考えて 長と幼の
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| みちおあけ たみにおおする 道を散け 民に負する |
| いとまあけ ゆはすたすえの 暇 空け 弓弭 手末の
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| みつきとめ たみにきはせて 貢 止め 民 賑はせて |
| そろのとき なおりてやすく 繁の研」 直りて安ぐ |
| このみよお はつくにしらす この御世を "果つ国 精らす |
| みまきのよ 美きの世" |
| たみたのしめは 民 楽しめば |
| きみやすく きさきもおえて 君 安ぐ 后も生え[栄え]て |
| すけやさか といちにもふて スケ ヤサカ 十市に詣で |
| うむみこは とちにいりひめ 生む御子は トチニイリ姫 |
| ふそむとし ねつきはつひに 二十六年 十一月初日に |
| みまきひめ しきにうむみこ ミマキ姫 磯城に生む御子 |
| とよきひこ いむなしきひと トヨキヒコ 斎名 シギヒト |
| ふそことし はつひをうとに 二十九年 初日 ヲウト(元日)に |
| きさきまた うむみこいくめ 后 また 生む御子 イクメ
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| いりひこの いむなゐそさち イリヒコの 斎名 ヰソサチ |
| みそやとし あきはつきゐか 三十八年 秋 八月五日 |
| きさきのと くにかたうちめ 后の妹 クニカタ内侍 |
| うむみこは ちちつくわひめ 生む御子は チチツクワ姫 |
| よそむつき すえやかこうむ 四十年一月 二十八日 子 生む |
| いかつるの いむなちよきね イカツルの 斎名 チヨキネ |
| よそやとし はつそかをあゑ 四十八年 一月十日 ヲアヱ |
| とよきみと いくめきみとに トヨ君と イクメ君とに |
| みことのり なんちらめくみ 御言宣 「汝ら 恵み |
| ひとしくて つきしることの 等しくて 継ぎ領る事の |
| ゆめすへし ともにゆあひし 夢 すべし」 共に湯浴し
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| ゆめなして とよきもふさく 夢 為して トヨキ 申さく |
| みもろゑに きにむきやたひ 「御諸上に 東に向き 八度
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| ほこゆけし いくめもふさく 矛遊戯し」 イクメ 申さく |
| みもろゑに よもになわはり 「御諸上に 四方に縄 張り
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| すすめおふ きみこのゆめお 雀 追ふ」 君 この夢を |
| かんかえて あにかゆめたた 考えて 「兄が夢 ただ
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| ひかしむき ほつまをさめよ 東 向き ホツマ 治めよ
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| おとはよも たみおをさむる 弟は四方 民を治むる |
| よつきなり うそこかつみゑ 世嗣なり」 四月十九日 ツミヱ
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| みことのり ゐそさちたてて 御言宣 ヰソサチ 立てて
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| よつきみこ とよきいりひこ 世嗣御子 トヨキイリヒコ |
| ほつまつかさそ ホツマ司ぞ |
| みまなのあや 【任那の文】 |
| みつかきの ゐそやほはつき 瑞籬の 五十八年八月 |
| みゆきして けゐおおかみに 御幸して 契大神(ホオテミ)に |
| もふてます もろいわふとき 詣でます 諸 斎ふ時 |
| つのひとつ あるひとここに 角 一つ 有る人 ここに |
| たたよえり ことはききゑす 漂えり 言葉 聞き得ず
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| はらのとみ そろりよしたけ ハラの臣 ソロリヨシタケ |
| よくしれは これにとはしむ 良く知れば これに問はしむ |
| そのこたえ われはからくに その答え 「我は加羅国 |
| きみのみこ つのかあらしと 君の御子 ツノガアラシト
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| ちちかなは うしきありしと 父が名は ウシキアリシト |
| つたえきく ひしりのきみに 伝え聞く 聖の君に |
| まつらふと あなとにいたる 服ふと 穴門に至る |
| ゐつつひこ とみにいわくは ヰツツヒコ 臣に曰くは |
| このくにの きみはわれなり 『この国の 君は我なり
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| ここにおれ ひとなりみれは ここに居れ』 人なり見れば |
| きみならす さらにかえりて 君ならず 新に返りて |
| みやこちと うらしまたつね 都路と 浦・島 訪ね
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| いつもへて ややここにつく 出雲 経て ややここに着く
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| かみまつり きみここにあり 神祭 君 ここにあり」
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| かれつのか めしてつかえは 故 ツノガ 召して仕えば |
| まめありて ゐとせにたまふ 忠 ありて 五年に賜ふ
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| なはみまな かそみねにしき 名は "ミマナ" 上熟錦 |
| くにつとに かえるあらしと 国苞に 帰る アラシト
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みまなくに これたちそめそ 任那国 これ 建初めぞ
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| これのさき あめうしにもの これの先 アメ牛に物 |
| おほせやり あらしとゆけは 負せ遣り アラシト 行けば |
| うしみえす をきなのいわく 牛 見えず 翁の曰く |
| これおすに さきにもふけて 「これ 推すに 『先に儲けて |
| これくわん ぬしきたりなは これ 食わん 主 来たりなば |
| あたいせん すてにころしつ 価せん』 既に殺しつ |
| もしさきて あたいおとはは もし先で 価を問はば |
| まつるかみ ゑんとこたえよ 祭る神 得んと答えよ」
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| たつぬれは むらきみうしの 探ぬれば 村君 牛の |
| あたいとふ こたえてまつる 価 問ふ 答えて「祭る |
| かみゑんと かみのしらいし 神 得ん」と 神の白石 |
| もちかえり ねやにおくいし 持ち帰り 寝屋に置く石 |
| なるおとめ あらしとこれと 成る乙女 アラシト これと |
| とつかんと おもひゆくまに 婚がんと 思ひ行く間に |
| ひめうせぬ かえりおとろき 姫 失せぬ 返り驚き |
| つまにとふ いわくおとめは 妻に問ふ 曰く「乙女は |
| きさにさる あとおたつねて 東南に去る」 跡を探ねて |
| おひいたり ふねおうかめて 追ひ出たり 船を浮めて |
| ついにいる やまとなみはの 遂に入る ヤマト浪速の |
| ひめこその みやよりいてて ヒメコソの 宮より出でて |
| とよくにの ひめこそみやに 豊国の ヒメコソ宮に |
| かみとなる 神となる |
| ときにあらしと 時にアラシト
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| もとくにに かえさにみやけ 本国に (加羅国) 帰さに土産 |
| うはわれて しらきのくにと 奪われて 新羅の国と |
| あたおこり まみなのつかひ 仇 起り 任那の使 |
| つけいわく わかくにきねに 告げ曰く 「我が国 東北に
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| みはえあり かみなかしもの 三栄えあり 上・中・下の |
| くにひろく よもみものりの 地 広く 四方 三百延の |
| つちこえて たみゆたかなり 土 肥えて 民 豊かなり |
| いますてに しらきのあたに 今 既に 新羅の仇に
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| をさめゑす ほこおたつねて 治め得ず 矛を尋ねて
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| たみいきす とみねかわくは 民 息す (=生きる) 臣 願わくは |
| くにむけの をしおこふのみ 国平けの 御使を請ふのみ」 |
| きみとみと はかれはいわく 君 臣と 議れば曰く
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| くにふくの まこしほのりつ 「クニフクの 孫 シホノリツ
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| これよしそ かふへのみこふ これ 好しぞ」 頭の三瘤 |
| まつのきみ せいひたけゐた 松の君 背 一丈五尺
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| やそちから いさみはけしく 八十力 勇み 激しく |
| みことのり しほのりひこお 御言宣 「シホノリヒコを |
| みまなをし ゆきとくにむく 任那御使 行き 外国 平く
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| みちつかさ かえれはよしと 道司」 帰れば "吉" と |
| かはねたまひき 姓 賜ひき |
| むそふつき そよみことのり 六十年七月 十四日 御言宣 |
| たけひてる むかしささけし 「タケヒテル 昔 捧げし |
| かんたから いつもにあるお 神宝 出雲に在るを |
| みまくほし たけもろすみお 見まく欲し」 タケモロズミを |
| つかわせは かんぬしふりね 遣わせば 神主フリネ |
| かんほきに つくしにゆきて 神祝に 筑紫に行きて |
| とゐいりね みやよりいたし 弟 ヰイリネ 宮より出し杵築宮) |
| おとうまし からひさとこの 乙弟 ウマシ カラヒサと子の |
| うかつくぬ そえてささくる ウカツクヌ 添えて捧ぐる
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| のちふりね かえてゐいりね 後 フリネ 帰えて ヰイリネ |
| せめいわく いくかもまたて 責め曰く 「幾日も待たで |
| なとおそる いつもはかみの 何ど恐る 出雲は上の(上代の) |
| みちのもと やもよろふみお 道の本 八百万文を
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| かくしおく のちのさかえお 隠し置く 後の栄えを |
| おもわんや たやすくたすと 思わんや 容易く出す」と
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| うらみしか しのひころすの 恨みしが 忍び殺すの
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| こころあり あにのふりねか 心 あり 兄のフリネが
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| あさむきて やみやのたまも 欺きて 「ヤミヤの玉藻 |
| はなかよみ ゆきみんとてそ 花暦 行き見ん」とてぞ |
| さそひくる おとうなつきて 誘ひ来る 弟 頷きて |
| ともにゆく あにはきたちお 共に行く 兄は木太刀を |
| ぬきおきて みつあひよへは 脱ぎ置きて 水 浴び 呼べば |
| おともまま あにまつあかり 弟もまま 兄 まず上がり
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| おとかたち はけはおとろき 弟が太刀 佩けば驚き |
| ゐいりねも あかりてあにか ヰイリネも 上がりて兄が
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| きたちはく あにたちぬきて 木太刀 佩く 兄 太刀 抜きて |
| きりかくる ぬかれぬたちに 斬り交くる 抜かれぬ太刀に |
| ゐいりねは やみやみふちに ヰイリネは 闇々 淵に |
| きえうせぬ よにうたふうた 消え失せぬ 万に謳ふ歌(大いに流行る) |
| やくもたつ いつもたけるか 『八雲たつ 出雲タケルが |
| はけるたち つつらさわまき 佩ける太刀 葛 多巻き(柄巻は立派だけれども) |
| あわれさひなし あわれ <刀身は> 錆 無し』 |
| からひさは おいうかつくぬ カラヒサは 甥ウカツクヌ |
| つれのほり きみにつくれは 連れ上り 君に告ぐれば |
| きひひこと たけぬわけとに キビヒコと タケヌワケとに |
| みことのり ふりねうたれて 御言宣 フリネ 討たれて |
| いつもおみ おそれてかみの 出雲臣 恐れて神の |
| まつりせす あるひひかとへ 祭 せず ある日 ヒカトベ |
| わかみやに つくるわかこの 若宮に 告ぐる我が子の |
| このころのうた この頃の歌 |
| たまもしつ いつもまつらは 『玉藻 繁つ 出雲 祭らば |
| まくさまし かよみおしふり まくさまじ 日夜見御使 フリ(病むことは無いだろう) |
| ねみかかみ みそこたからの ネ 神鏡 三十九宝の |
| みからぬし たにみくくりみ 神殻主 だに 罷くくり 霊 |
| たましつか うましみかみは 魂 沈か うまし斎上は |
みからぬしやも 神殻主やも』
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| うたのあや かみのつけかと 歌の謂 神の告げかと |
| きみにつけ いつもまつれと 君に告げ 「出雲 祭れ」と
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| みことのり 御言宣 |
| むそふきなとの 六十二年 キナトの |
| あふみつき きみとはつやゑ 七月 キミトはツヤヱ |
| みことのり たみわさはもと 御言宣 民業は基 |
| たのむとこ かうちさやまは 頼む床 河内 狭山は |
| みつたらす わさおこたれは 水 足らず 業 怠れば
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| なりはひの ためによさみと 生業の ために依網と |
| かりさかと かえおりのゐけ 苅坂と 反折の池
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| ほらんとて くわまのみやに 掘らんとて 桑間の宮に |
| みゆきなる むそゐほふつき 御幸なる 六十五年七月 |
| みまなくに そなかしちして 任那国 ソナカシチして |
| みつきなす そのみちのりは 貢なす その道程は |
| つくしより きたえふちのり 筑紫より 北へ二千延
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| うみへたて しらきのつさそ 海 隔て 新羅の西南ぞ |
| むそやとし しはすをなゑは 六十八年 十二月 ヲナヱは |
| ゐかねあゑ きみこときれて 五日 ネアヱ 君 事切れて |
| ものいわす ゐねますことし もの 言わず 寝ます如し |
| あくるとし ねやゑはつふか 明くる年 ネヤヱ一月二日 |
| あめひつき みよあらたまの 天地日月 御世新玉の |
| はつきそひ かみあかりとそ 一月十一日 神上りぞと |
| よにふれて きみとうちとみ 世に告れて 君と内臣 |
| もはにいり とのとみやはり 喪罷に入り 外の臣 やはり |
| まつりこと かんなそひかに 政事 十月十一日に |
| おもむろお やまへにおくる 骸を 山辺に送る |
| このきみは かみおあかめて この君は 神を崇めて
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| ゑやみたし みくさたからお 穢病 治し 三種宝を
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| あらたむる そのことのりは 新むる その言宣は |
| おほいなるかな 大いなるかな |