| グアンタナモ収容所を糾弾せよ |

2006年10月15日(日)「しんぶん赤旗」
【ロンドン=岡崎衆史】イラク戦争などで米国の最も忠実な同盟国である英政府が、キューバ領内にある米軍グアンタナモ収容所への批判を強めています。
ベケット英外相は十二日、「二〇〇六年版人権報告」発表に当たっての記者会見で、「公正な裁判なしでの拘束継続は、人権の観点から受け入れることはできない」と述べ、グアンタナモ収容所の閉鎖を要求しました。
外相は「収容所の存在は、安全を確保する役目を果たすとの議論とともに、過激化や不信感をもたらす影響を与えているとの議論が広くなされている」とし、「テロとのたたかいの観点からも効果がない」と断言しました。
外務省による「人権報告」は「(グアンタナモ)収容所はもはやその使命を終えており、法の枠内で、収容者を扱うためのより適切な処置がなされるべきだ」として、テロ容疑者収容のための新しい合法的な対応を求めています。
英政府は、これまでもグアンタナモ収容所の閉鎖を求めていますが、批判のトーンが弱く、米国の立場に理解を示していました。英BBC(電子版)は十三日、外相発言について、「裁判なしでの容疑者収容を公式に批判した最高位の英政府要人」としています。
2007年1月14日(日)「しんぶん赤旗」
イラク戦争で息子を亡くした米国の「反戦の母」シンディ・シーハンさんらは十一日、キューバ領を占拠して置いているグアンタナモ米軍基地前で、「対テロ戦争」で拘束した人々の収容所を閉鎖せよと要求しました。
同収容所への「テロリスト容疑者」移送が始まって丸五年になるのに合わせて行われました。ロイター通信によると、ワシントン、ロンドン、モロッコのラバト、オーストラリアのメルボルンなど世界各地で同様の行動が取り組まれています。
シーハンさんら十数人は、キューバ政府から特別許可の支援を得て、米軍基地前まで行進。基地を取り巻く鉄条網のフェンスに花を置いて「グアンタナモ収容所は恥ずべき所だ」と閉鎖を求め、「拷問をやめよ」と唱和しました。
この日の行動には、グアンタナモ収容所に二年間拘束され、起訴できずに解放された英国市民のイクバル氏も参加。果てしのない尋問、眠らせないなどの拷問を受け、しゃべってもいない「自白」に署名を強制されたと告発しました。
アラブ首長国連邦のドバイから駆けつけたゼワウィさんは、息子のオマルさんが二〇〇二年以来拘束されたままで、虐待のため片目の視力を失ったと発言。同行したもう一人の息子タヘルさんは、グアンタナモに送られた被拘束者への扱いが怒りを呼び起こし、過激派勢力やテロリスト志願者の増大を招いていると指摘しました。
グアンタナモ収容所にはこれまで七百七十人余りが収容されましたが、起訴されたのはわずか十人。三百九十五人前後が今なお収容されています。
国連の潘基文事務総長も十一日、同収容所の閉鎖を訴えました。
米最高裁は昨年六月、通常の司法手続きを経ないで、特別軍事法廷を設置し、グアンタナモの被拘束者をここで直接裁こうとするのは、米国内法とジュネーブ条約に反すると裁定しました。これに対しブッシュ大統領は同年十月、特別軍事法廷設置法を成立させ、収容所の存続と軍事法廷での裁判に固執しています。(居波保夫)
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(参考サイト)
「グアンタナモにNо」 |
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(私論.私見)